松尾道洋PRODUCE Hbait2013/10/30 ON SALE!

アピールし過ぎないという、アピール。

無駄な肉を削ぎ落としたかのようなH baitのスリムなボディ。
そのボディから生まれる繊細なアクションは、一見すると
水と同化しているようにも見えるが、
独特の形状はベイトライクな波動を発生させている。
ハイプレッシャーエリアにおいて中々口を使わないシーバスは勿論、
警戒心の強いランカーに対しても恐ろしく静かにアプローチし、
しっかりと口を使わせるしたたかさを持っている。

[全長]140mm [重量]14g [タイプ]スローフローティング [アクション]デリケートスローピッチウォブンロール[潜行レンジ]20~40cm [フック]ST46 #6(フックチューン ST46 #5〜4) [価格]¥1,980(税別)

開発経緯 釣れないボイルを攻略する

今回開発した食わせ系ミノーは攻略が難しいサヨリパターンにも対応できるもので、その他明暗部などで見られる「釣れないボイル」を攻略する事を目標とした。

中でもサヨリパターンは特異な部類で、食わす事が難しいとされているが、その理由はサヨリの動きに起因するものだと考え、その特徴を考察することから開発は始まる。

まず、魚系ベイトの動きを観察すると、それぞれに特徴がある事がわかる。例えばボラの場合は、頭に近い部分を支点に胴体~尻尾までをウネウネと左右に振る「ウォブン(ウォブル)」の動きが強く見られる。イワシなどはアクションで言えばロール主体で、それに対応しているルアーは数知れない。それだけメジャーなベイトであると言えるだろう。

では、サヨリはどうか?

動き自体はロール主体のウォブンロールだが、主に尾ひれ付近を推進力としており、胴体から発する波動はかなり少ない感じに見受けられる。これが他の魚と少し違う所で、ルアーで動きを再現させる難しさに繋がっているのだろう。

頭~胴体が支点で、推進力が尾ひれとなると、リップやヘッドに水を当ててアクションをさせるミノーのメカニズム上、泳ぎを再現させるのは難しい。

よく、リップを削る事でアクションを抑えて対応するのはその為だが、これは頭~胴体の動きが再現出来ても、重要な尾ひれの動きが再現されていないので、結局パターン自体に再現性を持たす事が難しかった。

そこで、今回のルアーはテール位置を少し膨らませ、水流を受ける事で波動を出す形をとっている。これならミノーとしての造形美を保ったまま、尾ひれの波動を再現できる。

ミノー自体は控えめなアクションで、通常のリトリーブでは僅かにロールに振る設定となっている。これはサヨリのみならず、体力を落とした落ちアユや、スリムベイトのバチなどのパターンやスレたシーバスにもマッチしてくるだろう。

水流などの地域差も視野に入れ、番手を上げてのフックチューンでここから更に動きを抑える事も出来るよう、あえての2フックバージョン。繊細なバランス保持を重視した事による固定重心システムを採用している。

特徴

  1. 水面に僅かに顔を出すシビアな
    フローティング設計で、吸い込みやすさを追求

  2. 垂直な立ち姿勢は流れに強く、
    アクションのスイッチも任意にオンオフできる

    垂直浮き姿勢

  3. ルアー後方の膨らみは、
    魚の尾ひれが生み出す水流変化を再現

    テイルの膨らみから
    尾ヒレの波動が発生

  4. バチからサヨリ、ボラ稚魚や落ちアユまで
    幅広いベイトパターンに対応できる動き

    水面ギリギリの浮力調節が、アクションのオン、オフを生み出す。

    ONジャークなどのティップをあおる動きでスイッチオン。
    デリケートなウォブンロールアクション

    OFFただ巻きでは、ほぼアクションしない設計

コンセプト

水深50cm以浅のシャローに差すサヨリを捕食するシーバスの攻略には、潜行レンジが浅くてスローに攻められるルアーが必要で、フローティングが絶対条件。H baitはサヨリの特徴的な動きを出せる上に、その条件を満たす数少ないルアーである。その繊細なアクションと形状はベイトライクな波動を発生させ、スレて中々口を使わないシーバスに対しても強さを見せる。ハイプレッシャーエリアは勿論、警戒心の強いランカーに対しても恐ろしく静かに迫り、しっかりと口を使わせるしたたかさを持っている。

シルエット

スリムな魚形ベイトが持つ流線形なシルエットの中に、尾ひれによって生まれる波動と水流の変化に着目し、テイル部分をやや隆起させている。この隆起により遊泳中は波動が発生し、リアルベイトの尾ひれの動きを演出させている。

リップ

やや下方向に向けられたリップは、スリム系ベイトながら水の抵抗をしっかりと手元に感じられる。また、このリップ角度はリトリーブ時にティップを立てる事でかなりアクションを抑えられ、疲弊したベイトの演出が出来る。逆にティップを寝かせ、リップ面に水を当てれば、同じリトリーブ速度でも追われ逃げ惑うベイトの様にキビキビと泳がせられる。アングラーが意図的にアクションの強弱をつけられる、クラッチペダルのような役割を持たせた。

固定重心システム

やや後方に配分された固定重心ウエイトシステムにより、着水後の姿勢保持は立ち姿勢となる。 ルアーが立つ事のメリットは、巻き始めるまでに流れの影響を受けにくい事と、飛距離や飛行姿勢が安定している事になるが、流れの影響を受けずにシーバスの待ち受けるポイントまでルアーを送れる事で、アングラーはよりゆっくりとシーバスにアプローチする事が可能。

■ Color Chart

裏カラー